静けさが心地よく、
人とのつながりを感じられます。
窓に描かれたポップなイラストが目を引く『Mielle（ミエル）』は、石川県金沢市から移住した荒井真由美さんが2023年にオープンした完全予約制のドッグサロンです。店舗の二階部分は住居スペースとなっており、プライベートでは保護猫の「ぷりまる」と「ちゃめきち」との自由きままな暮らしをエンジョイしている荒井さんに、移住のきっかけや鶴来での暮らし、お仕事についてお聞きしました。
現在の仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
真由美さん
子どものときから犬が好きで、小学校の頃には「将来、犬や猫に関わる仕事をしたい」と思っていました。高校を卒業後は迷わず専門学校に進み、その後、トリミングペットサロンで15年間働きました。
2023年に独立し、ドッグサロン『Mielle（ミエル）』をオープンしました。店名の由来を教えてください。
真由美さん
外国語だと思われる方が多いのですが、実は「見える」という日本語からとっているんです。大切なわんちゃんを預ける人がどんな人であるかをちゃんと知って、安心して預けてほしいという思いから付けました。預けているわんちゃんの様子が「見える」、私という人間が「見える」サロンを目指しています。
飼い主さんやわんちゃんとのコミュニケーションを大切にしているのですね。仕事をする上で大切にしていることは何ですか？
真由美さん
働き始めるまでは「トリマー＝美容師」というイメージがあったのですが、実際はカットをするのは全体のうちほんの僅かな時間で、それ以外は全身を洗って乾かしたり、爪を切ったり、耳掃除をしたりとケアの要素が多く、どちらかというと介護士や保育士のような、命を預かる仕事であると感じるようになりました。わんちゃんは大切な家族。トリミングサロンが楽しい場所だと思ってもらえるように、施術中には休憩を取ったりコミュニケーションを取ったりして、わんちゃんにリラックスしてもらえるよう心がけています。
トリミングをする上でのこだわりは何でしょうか。
真由美さん
トリミングは、犬種にもよりますが、2〜3時間ほどかかります。初回のカウンセリングでは時間をかけて普段の生活の様子や性格、好き嫌いなどを細かくヒアリングし、それぞれに合ったトリミングを心がけています。サロンによっては高齢犬に対応していないお店もありますが、私はお客さまやわんちゃんと一生の付き合いをしたいという思いから、高齢になったわんちゃんも飼い主さんの付き添い有などの形で対応するようにしています。
どういったときにやりがいを感じますか？
真由美さん
やっぱり、飼い主さんから「ありがとう」と言われたときは嬉しいですね。それと、初めは私を警戒して怒っていた子が、トリミングを通じて気持ちを通わせることができ、最後にはデレデレになったときには「やったぞ！」って心のなかでガッツポーズをしています（笑）
白山市鶴来でお店を開くことにした決め手は何ですか。
真由美さん
以前から白山比咩神社へお参りに来ていて馴染みがあり、街も静かそうだし、鶴来だったら良さそうだなと思っていました。金沢市内よりも土地が安かったということもあります。お店を開くにあたっては賃貸も考えましたが「月10万円のテナント料がかかるなら、自分の好きなところに建てちゃえ！」と、地元の商工会の補助金を活用して住居兼店舗を建てることにしました。
実際に暮らし始めて良かったところを教えてください。
真由美さん
ご近所さんが訪ねてきて、ちょっとお喋りして帰るような気軽なコミュニケーションを楽しんでいます。近隣の人たちが顔見知りなので、困ったときも頼ることができるというのもありがたいですね。街にはおいしいパン屋さんもありますし、一人でふらっと行ける定食屋さんがあるのも嬉しいポイント。私がここで暮らし始めてからも新しいお店がどんどんオープンしていて、友だちからも「行ってみたいお店がたくさんある」と言われたことがあります。意外とおしゃれな街というか、「田舎じゃないよ！」ってことをみなさんには伝えたいですね（笑）
仕事中、わんちゃんに対してまるで自分の家族のように微笑み掛けたり声を掛けたりしていた荒井さん。オフの時間は愛猫の「ツンデレで自分勝手なところに振り回されています」と笑顔で教えてくれました。
また、料理が趣味で白山市にある直産市場「JA白山ファーマーズマーケット よらんかいねぇ広場」では、さまざまな野菜との出会いを楽しんでいるのだとか。仕事もプライベートも自分らしくのびのびと生きられる街、それが鶴来なのかもしれません。
Dogsalon Mielle
- 住所
- 石川県白山市鶴来大国町マ31-4
- TEL
- 090-1244-0606
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 定休日
- 木曜日
- 公式Instagram
- @dogsalon.mielle