TSURUGI DE HATARAKU

TSURUGI DE HATARAKU

自然の魅力を再発見する場所

株式会社もく遊りん飲食業、木工製品の販売等

 

鶴来エリアのお出かけスポットとして有名な「もく遊りん」。木を贅沢に使った建物は、石窯で焼いたおいしいピッツァを味わえる「食工房」と木で作られたおもちゃや家具などがそろう「木工房」の二つのエリアからなり、家族で楽しめると評判です。

 

そんな「もく遊りん」をオープンしたのは、明治35年(1902年)に創業した鶴来に本社を置く材木店「角永(かどなが)商店」です(現在は「株式会社もく遊りん」に分社化)。森林資源に恵まれた鶴来はかつて木工や材木問屋が盛んで、中でも「角永商店」は鶴来で初となる機械を導入したり戦前には中部地方に拠点を持っていたりと、地場産業を牽引する存在でした。

 

 

「角永商店」はもともと建築材をメインで扱っており、企業同士の取引がほとんどで、一般の人との接点はありませんでした。

 

角永善隆社長は「本来、木材にはさまざまな種類があってそれぞれ個性が異なるのですが、節(ふし)がなく大きなものしか商品として販売することができないことにもどかしさを感じていました。また一般の方にも、木には硬いものもあれば柔らかいものもあり、また触り心地もさまざまであることを知っていただきたく、木を身近に感じてほしいという思いから1999年に『もく遊りん』をオープンしました」と振り返ります。

 

 

「『悪い木』とか『良い木』というのは人間の都合であって、建築材としては売れない木であっても立派な建物を作れることを証明したかった」と角永さん。規格外の木材を使い、約3年をかけて、広さ500坪の敷地に傾斜地という立地を生かした自然と共生する建物を完成させました。インタビューに答えながら、柱や壁の一つひとつを大切そうに触り、それぞれの木の特徴を教えてくれたのが印象的でした。

 

 

幼い頃から後継ぎとして期待されていたという四代目の角永善隆さん。高校卒業後、県外の大学で学び、その後、東京都内の材木店で経験を重ねて家業に入りました。

 

「一本の木が育つのに50年から100年という時間がかかります。ですが長い年月をかけて育てた木を使って家を建てることで、そこからさらに50年、100年と木は生き続ける。この仕事のおかげで、非常に長いスパンで物事を考えるようになりました」。金沢城内で最も格式の高い門とされた「橋爪門」の木材は先代が手掛けたものだそうで、「自分たちの仕事が将来まで残るというのはすごいことだと思いますね」と誇らしそうに語ります。

 

 

こちらは木製のおもちゃや生活用品がそろう「木工房」です。木製品を豊富にラインナップしているだけでなく、気軽に体験できる予約不要のワークショップを実施。子どもから大人まで幅広い世代にものづくりの楽しさを伝えています。

 

「もく遊りん」で働いて17年目になるという和田真由美さんは、接客や仕入れだけでなくオリジナルのクリーナー「フクフク」の制作やワークショップなども行うベテラン社員です。「入社のきっかけは知人の紹介です。接客も仕入れも楽しいですし、何といっても自然が身近で時間がゆっくりと流れている環境は他にはない魅力です」と仕事の醍醐味を話します。

 

 

「食工房」は傾斜を生かしたダイナミックな建築に窓から眺める四季折々の景色、素材を生かしたピッツァやパスタが自慢のお店です。今回募集するのは「食工房」のアルバイトスタッフで、なんとまかないでピッツァやパスタが食べられるという嬉しい特典付き!

 

業務内容はホール業務やキッチンのフォローなど。アルバイトスタッフから兄のように慕われる最高執行責任者の鈴木隆啓さんは「飲食経験はもとより、アルバイト自体が初めてという人もOKです。手取り足取り、丁寧に指導します」とメッセージを送ります。

 

入社24年、「もく遊りん」を知り尽くした鈴木さんに自社の魅力を訊ねると「お店の雰囲気が良く、お客様にも恵まれています。スタッフは上下関係なく仲が良く、みんなのことが大好きです」と即答。働きやすく和気藹々としており、休憩時間にはみんなでボードゲームで盛り上がることもあるのだとか。求める人物について「例えばお客様が困っていたらそれに気付いてフォローしたり、汚れがあったら綺麗にしたりという、当たり前なことを当たり前にできる人と一緒に働きたいですね」と話します。

 

 

取材時もとにかく笑いが絶えず、つられてこちらまで笑顔になってしまうような明るい職場で、スタッフ一人ひとりの個性を尊重している様子も伝わってきます。

 

「最近は、鶴来で商売をしているからこそ、『角永商店』も『もく遊りん』も続けていけるのだと強く感じています。私たちはこの土地から、この土地のみなさんたちから生かされている。これからも地場の木材を使って商品を作ったり、『もく遊りん』を通じて多くの人を集めたり、そういった形で地域に貢献していきたい」と角永さん。

 

自然に囲まれた心安らぐ環境で、訪れるお客様をもてなし、木の魅力を伝える。自然体で働くことのできる職場が、ここにはあります。

 

文:井上奈那(馬人舎) 撮影:山本哲朗(Photo Studio tetoru)

飲食業、木工製品の販売等

株式会社もく遊りん

住所
石川県白山市八幡町リ1-6
電話番号
076-273-9501(食工房)
募集職種
ホールスタッフ、キッチン補助
雇用形態
アルバイト
給与
時給984円
待遇・福利厚生
賄いつき 社割制度あり
勤務地
石川県白山市八幡町リ1-6
勤務時間
応相談
休日・休暇
火曜定休
求める人物像
人の立場になって考えていける人物
問い合わせ先
076-273-9501(担当:鈴木)

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